3-6. 関数1(組込関数)

関数と聞くと、y = f(x) といった学校の数学の時間に出てきた関数をイメージします。では、プログラミングでいうところの関数とは何でしょうか?

実は、値を与えれば答えが得られるという大枠の意味は変わらないのです。上記でいうとxを与えるとyが得られるということです。

プログラミングにおける関数とは、例えばアルファベットの小文字で書かれた単語を渡すと、全て大文字に変換して返却する、といった機能や処理をまとめたものなのです。

PHPにおいて、関数とは組込関数ユーザ定義関数の2つがあります。この章では、前者の組込関数を解説します。

組込関数とは

組込関数とは、PHPに最初から備わっている関数のことです。

英字の文字列を与えると、全て大文字に変換してくれる関数 strtoupper を例にあげましょう。

もし地道に作るとなったら、文字コードが何々なら大文字の何々に変換し、該当しない場合はもともと大文字と判断してスルー・・・と、いろいろ大変そうです。

ところが元から備わっているstrtoupperを使うと、$wordという変数に英字の単語が入っているとして strtoupper($word)とするだけで全て大文字に変換してくれます。

その他多数の組込関数があります。

Gitリポジトリにファイルを置いておきましたが、短いのでphp -aでコマンド実行して結果を試すだけでも十分です。

$word = "Hello, World!";

// 文字列を大文字にする
echo strtoupper($word);
> HELLO, WORLD!

// 文字列を小文字にする
echo strtolower($word)
> hello, world!

// 文字列の一部を置き換える
echo str_replace("World", "PHP", $word);
> Hello, PHP!

// 文字列の文字数をカウントする
echo strlen($word);
> 13

// 配列の要素数をカウントする
echo count(['apple', 'orange', 'grape']);
> 3

// 前後の空白を取り除く
echo trim("  Hello, World!  ");
> Hello, World!

// 小数第一位を四捨五入する
echo round(2.7);
> 3

// 小数第二位を四捨五入する
echo round(3.1415, 1);
> 3.1

// 小数第三位を四捨五入する
echo round(3.1415, 2);
> 3.14

大変便利な組込関数ではありますが、関数化したいもの全てが準備されているわけではありません。

次章では、自前で関数を組む方法を解説します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

前の記事

3-5. 繰り返し

次の記事

3-7. 関数2(関数の自作)